イーサリアムで数回ハードフォークが行われていること、あなたはご存知でしたか?

イーサリアム(ETH)は仮想通貨およびそのプラットフォームの一つ。2018年2月10日現在、ビットコインに次いで2番目に高い時価総額を誇っています。

イーサリアムで分裂と聞くとイーサリアムクラシックのことを思い出すでしょう。しかしそれ以外にも、イーサリアムはハードフォークを経験し、かつ後何回かハードフォークが予定されているのです。

この記事では、イーサリアムのハードフォークの歴史を簡単にご紹介します。イーサリアムとハードフォークの関係を知りたいあなたに、おすすめです!

イーサリアムはハードフォークを前提に作られている

ハードフォークとは、ブロックチェーンの分岐による仕様変更のことです。ブロックチェーンが2つに分岐し、かつその両方が仮想通貨として存続する場合、分岐前後でそれぞれ別の仮想通貨と見なされるようになります。

イーサリアム以外の例として、ビットコインのハードフォーク及び分裂が挙げられます。2017年8月1日に、ビットコインが分裂しビットコインキャッシュが生まれました。

この分裂の原因は、コミュニティ内での意見の相違です。問題解決に関してコミュニティ内で妥協点を見出せなかったために、ビットコインのブロックチェーンが二つに分裂したわけです。

しかしビットコインとイーサリアムのハードフォークには大きな違いがあります。それはビットコインが計画外のハードフォークを起こしたのに対し、イーサリアムには、システムのアップデートとして、ハードフォークが計画に組み込まれている点です。

そのためビットコインに比べると、イーサリアムではハードフォークによる混乱は起きにくい、とされています。

イーサリアムのハードフォークの歴史① 純粋アップデートとして

2017年2月10日現在、大きく分けて4回のハードフォークをイーサリアムは計画、うち3回はすでに実行されています。これら4回のハードフォーク全体を通して、プラットフォームの形成と利用者の増加が図られています。

ハードフォークによる純粋アップデート① フロンティア(Frontier)

イーサリアムにおける最初のハードフォーク、フロンティアは2015年7月に実施されました。フロンティアの目的は、イーサリアムの基本的な機能の試験です。

フロンティアの試験を通じて問題やバグの発見されましたが、それらの修正で分散型アプリケーションプラットフォームの開発に向けてイーサリアムは一歩前進しました。

ハードフォークによる純粋アップデート ② ホームステッド(Homestead)

ホームステッドは2016年3月に実施されました。イーサリアムをより安全に、多くの人が利用できる様にするのが、ホームステッドの目的でした。

ハードフォークによる純粋アップデート③ メトロポリス(Metropolis)

イーサリアム3回目のハードフォーク、メトロポリスは、さらに以下の二つに分けられます。

  1. ビザンチウム(Byzantium)
  2. コンスタンティノープル(Constantinople)

この内ビザンチウムは、2017年9~10月に実施されました。これら2回のハードフォークを通して、イーサリアムの匿名性、セキュリティ、そして非技術者に向けたインターフェイスが強化される、と言われています。

ハードフォークによる純粋アップデート④ セレ二ティ(Serenity)

現在予定されている中で最後のハードフォーク。それがセレニティです。セレニティによって、イーサリアムのプラットフォームが完全に形成されます。

具体的な変更は、ブロックチェーンの承認システムを、プルーフオブワークからプルーフオブステークへと移行する、という点。

プルーフオブワークからプルーフオブステークへの移行によって、マイニングによる電力消費や、マイニング業者の一極集中といった問題を解決できる、とされています。

イーサリアムのハードフォークの歴史② The DAO事件にて

前述の4つのハードフォークは、全てイーサリアムの計画に入っているハードフォークです。しかしながらイーサリアムは、ビットコインのような不本意なハードフォークも経験しています。そのハードフォークの原因となったのが、The DAO事件です。

2016年6月17日に起きたThe Dao事件で、2016年7月イーサリアムはイーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂しました。

The DAOとは、イーサリアムのシステムを利用して開発されたソフトウェアを支援するための組織。いわば資本家のようなものですね。開発支援のために、このThe DAOは資金を調達していました。

しかし2016年6月17日、The DAOがハッキングを受けます。ハッキングの結果、調達した資金の1/3が盗まれてしまいました。

この事件に対して、イーサリアムはどう対処するのか。話し合いの結果、そのハッカーが入手したイーサリアムを無効にする措置が取られました。これがThe DAO事件によるハードフォークです。

しかしこの措置は仮想通貨の特徴の一つ、「改竄できないこと」に矛盾する措置でした。中央集権の存在しない仮想通貨では、一度起きた資金の移動をなかったことにするのは本来不可能なことです。しかしイーサリアムはそれを実行しました。自らが掲げた仮想通貨の特徴の一つを潰してしまった、というわけです。

もちろんこの決定が満場一致で行われたわけではありません。イーサリアムのコミュニティでは、この無効化措置に関して議論が起こりました。そしてその結果、イーサリアムが二つに分裂し、イーサリアムクラシックが生まれたのです。

純粋なシステムアップデートでもハードフォークによるイーサリアム分裂は懸念されている

可能性は低いとは思いますが、システムアップデートとしてのハードフォークでも、イーサリアムの分裂はありえます。

もし仮に分裂が起きるとして、考えられる原因の一つは、セレニティにおけるプルーフオブワークからプルーフオブステークへの移行でしょう。この以降でマイニングの在り方も変わるため、そこで議論が起こるかもしれません。

しかしプルーフオブワークからプルーフオブステークは、すでに計画されています。可能性はゼロではないにしろ、分裂が起こるとは考えにくいのが現状です。

イーサリアムのハードフォークはどこまで行くのか?

イーサリアム のハードフォークを解説してきました。大きか特徴として、イーサリアムの発展はハードフォークを前提としています。しかし予定はあくまで予定。イーサリアムは発展途上のシステムですから、ハードフォークの追加や実施される時期の変更はありえます。

公式HPツイッターなどで、最新情報をこまめにチェックするようにしましょう。

イーサリアムがハードフォークを経てどう発展していくのか。今後の動向に注目です。